大阪でのアートメイク施術のため、借金をした事がありました。どうしようもなかったのです。実家は貧乏だし、誰にも頼る事はできませんでした。そんな時、一人だけ助けてくれた人がいました。彼女は私のいとこなのです。私よりもずっと年下ですが、品川区で流行りのラジオ波にいち早く通い始めるような素敵な女性で、私は彼女から借金をしました。
その額は五万円です。借りる時、何に使うのか聞かれたのです。私は正直に答えました。翌月に友人の結婚式があるので、その時に着るドレスを買うためだと答えました。すると彼女は言ったのです。「そんなの何でもいいのに」「お金がないんだったら、あるものを着ればいいのに」「そのためにお金を借りるなんて意思が弱すぎる」と言われました。
確かにそうかもしれません。お金を借りてまで買わなくてもいいかもしれません。でも私は見栄を張りたいのです。誰よりもきれいな格好をして、祝いたいのです。それが意思が弱いという事だったのです。
でもちゃんと返しました。二か月で返したので、あの時の言葉はなしにしてほしいです。